ミステリーサークル

vol,3 ミステリーサークル

 さて、いよいよミステリーサークルの最終回です。

 前回はミステリーサークルが、超自然現象(UFO説も含めて)であることへの反論に焦点を絞りました。その結果、イタズラ説が認めざるを得ないものであるという、非常に衝撃的な結論に至ってしまいました。
 これは驚くべきことです。ダグとデイヴィッド、この二人に世界中が騙され、イギリス国家までもがその調査に乗り出したのです。科学者やUFO研究家たちは困惑し、失望し、二人を疑います。
 ジョン・マックニッシュもその一人でした。


本物のミステリーサークルとは?
 ジョンは、他の科学者や研究家同様、ダグとデイヴィッドの証言を訝しいものとして捉えていました。
 世界を騒がせたミステリーサークルが60歳を過ぎた二人の老人の仕業であるとは、とても信じられなかったのです。
 そこでジョンは二人にある提案を投げ掛けた。もしも貴方方二人が、ミステリーサークルを作っているのであれば、事前にどこにどんな形のサークルが現れるか知っているはずです。それを報告して欲しいと頼んだのです。
 いくら何でもそのような要求が呑まれるとは思わなかったのですが、二人は意外にも、自信満々にOKしたのでした。

 1991年、かくしてダグとデイヴィッドは引退表明を行い、その翌年からジョンの元に手紙が届くようになります。それには今後現れるミステリーサークルのデザイン、場所、日時が詳しく書かれていました。この計画は彼らだけの秘密として密かに進められました。

 ダグとデイヴィッドはジョンの監視の元、次々とミステリーサークルを作っていきます。二人が引退したと思い込んでいる専門家たちは、このサークルを見て本物であると断定したのでした。
 1992年、ダグとデイヴィッドがイギリスのイーストメオンに作ったサークルは大きな波紋を呼びました。サークル鑑定の専門家ピーター・バリーはダウジングを使い、このサークルには本物特有の強い地球エネルギーがあると鑑定しています。

 その他にも研究家や専門家の、面白いコメントをご紹介します。
ジョージ・ウイングフィールド(サークル研究家)
「イーストメオンサークルは、ダグとデイブの証言に疑問を投げ掛けるものである」
リチャード・アンドリューズ(サークル研究家)
「このサークルが人間に作れるとすれば、全てのサークルは人間に作れるだろう。これがインチキだったら、みんなインチキさ!」

 この鑑定結果を聞いたインチキ二人組みは、さぞ爽快だったことでしょうね。

 ところで、二人は何故今頃になって名乗り出たのでしょうか?
 二人は名乗り出た理由について、ミステリーサークルの調査に、イギリスの税金が使われていることを知ったのがきっかけだと話しています。

 ジョンは、二人がミステリーサークルを作る様を目の当たりにし、完全に打ちのめされた思いでした。そして一仕事終えた彼らが月明かりの下で、持参したコーヒーとサンドイッチを食べながら満足そうに微笑むのを見て、それが彼らにとってささやかな、そして最高の楽しみであると理解したのでした。

 1996年、デイヴィッド・コーリーはガンにより、天に召されました。ダグは入院中のデイヴィッドに、ミステリーサークルを作ったのが自分たちであることを、世間に認めさせてやると約束しました。
 実際のところ、専門家たちの間には未だにダグとデイヴィッドを懐疑的に見ている者が少なくありません。二人が作ったサークルは贋物であり、本物は別にあると主張しているのです。
 これに対抗するべく、ダグは自身が立ち上げたサークルメーカーというチームで、現在も挑戦的なサークルを作り続けています。

 さて、みなさんはどう思われますか?

 ジョンは思いました。この二人が作ったミステリーサークルこそ、本物であると。


ソーサーネストとは?
 ここからは、菻の個人的な推測も交えたお話になります。
 繰り返しになりますが、ミステリーサークルを作ったのが人間であることはもう間違いないでしょう。
 しかしダグとデイヴィッドは、この壮大なイタズラをどこから思い付いたのでしょうか?
 ダグは1958年から1966年まで、オーストラリアに住んでいました。その頃、クイーンズランドの草むらに、一方向に薙ぎ倒された草で描かれた円、ソーサーネストが出現します。ダグはその記事を読んでイタズラを思い付いたのだと言っています。その数年後、デイヴィッドにイギリスの畑で同じものを作り、UFO信者たちの反応を見てみようと誘ったのです。

 では、そのソーサーネストとは一体何なのでしょうか?
 直訳すると皿の巣。それは当時から、UFO研究家の間ではUFOの着陸跡であるとされていました。形は単純な単円形ですが、イギリスのミステリーサークル勃興以前にも、このような現象はオランダやオーストラリアなどで確認されていたのです。
 古いものでは、1965年1月、オーストラリアの沼地に出現しており、写真も残されています。
 つまり、これらについてはダグとデイヴィッドは関与していないわけです。 
 それでは、一体誰が何のために作ったと言うのでしょうか?


プラズマ説
 世間にイタズラ説が定説として浸透する以前、様々な論争が飛び交う中、声高にプラズマ説を唱えた人がいました。早稲田大学理工学部の大槻義彦教授です。
 教授は自ら開発したプラズマ発生装置を使用し、小型ではありましたが、完全なミステリーサークルを作り出すことに成功したのでした。それは単円だけでなく、二重円、三重円も描くことが可能であり、小麦に現れた細胞レベルでの変化も、プラズマが放つ電磁波の影響を受けたと考えれば納得がいくと説明したのです。
 しかし円だけならともかく、サークルの形状が複雑化してくると、自然界のプラズマが描いたというこの説はたちまち破綻することになります。
 そして次に登場するのが、軍によるプラズマ兵器の実験であるとする説です。これによれば、アメリカ軍がプラズマを自在に操る兵器を極秘に開発し、ミステリーサークルはその実験によって産まれたと言うのです。
 しかしそのような極秘実験の痕跡を、あたかもこれ見よがしに世界のあちこちに遺したりするでしょうか?

 これはひとつの可能性ですが、ダグたちが作る以前のソーサーネストはプラズマによるもので、より複雑化したミステリーサークルに関してはイタズラである。とすることが出来るのではないでしょうか?

 もちろんUFO説も完全に否定されたわけではありません。 

 もっとも、謎が完全に解けてしまったら、ミステリーサークルとは呼べなくなってしまいますね。

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vol,2 ミステリーサークル

 さて、前回はミステリーサークルの謎につてご紹介致しました。
 そんなミステリーサークルに隠された不思議が、科学者からUFOマニアたちの間で、様々な論議を呼ぶこととなったのです。
 果たして、ミステリーサークルは本当にUFO宇宙人の仕業なのでしょうか?

 しかしUFO・宇宙人説に対して、批判的な意見も数多く存在します。
 そして、ダグ・バウアーデヴィッド・コーリーの出現は、それに拍車をかけました。

ミステリーサークルを作った男たち
 イギリスのテレビ局が、ある番組を企画しました。この二人組みに実際にミステリーサークルを作ってもらい、それを専門家に鑑定してもらおうというものでした。

 二人は夜の暗闇の中で、懐中電灯、棒、ロープ、メジャー、紐の付いた板、などのシンプルな道具を用い、見事なサークルを作り上げます。
 まず中心に棒を立て、ロープを繋いで、板で作物を踏みつけながらぐるりと一周するのです。夜中の12時から4時間半ほどで、直径60メートルもある複雑なミステリーサークルを作り上げました。
 これを見た何も知らない専門家たちは、あろうことか、間違いなく本物のミステリーサークルに見られる特徴があり、人間の手によるものではないと断定したのでした。

 これを機に、ミステリーサークルは全て人間のイタズラによるものであるという説が定着し、それ以外の説は世間的にほぼ一掃されてしまいます。


イタズラ説について
 それではこのイタズラ説について、もう少し深く掘り下げてみましょう。
 ミステリーサークルは、世界中に何千と見つかっていますが、これらを全てこの二人組みに作ることが出来たのでしょうか?

 答えはNOです。

 ミステリーサークルはイギリスを中心に、アメリカや日本でも発見されています。いくら何でもこれら全てを二人だけで作ることは不可能でしょう。
 そもそも、単なるイタズラですから、そこまでする必要があるとも思えません。

 2人がサークルを作り始めたのは1978年です。実はその後1987年以降になると、他にもサークルを作るチームが続々と結成されていたことが分かったのです。
 『ウィルトシャー・Aチーム』、『ビリー・ベイリー・チーム』、『UBI(連合調査局)チーム』、『ケンブリッジ・チーム』など、現在までに20以上のグループがあったことが確認されています。
 そして同時に、87年以降のサークルの発見数も急増しています。
 86年までは一年に1から9個だったものが、87年には二十個以上、88年には500個以上と、急激な増加を示しているのです。

 つまり、ミステリーサークルを作る人間は、二人だけではなかった。チームの増加に伴い、出現数が増えていることも、イタズラ説を裏付ける根拠となっているのです。

 近年結成されたチームの中には、メンバーにコンピュータ技師もいて、サークル作成の技術も格段に向上しているようです。これは、年々サークルの形が複雑化していることにも符合します。

 しかしミステリーサークルの謎はそれだけではありません。それでは作物の根元が折れずに曲がっているという現象についてはどうでしょうか?

 実は世界中のミステリーサークルの中で、全ての作物が折れずに曲がっているものは見つかっていないのです。
 折れずに曲がっているのは、サークルの中の一部の作物のみであるというのです。

 前述のTV番組の中で作られたサークル内からも、実際に折れずに曲がっている作物が見つかっています。
 更に驚くべきことに、本物のサークル内で計測される電磁波が、二人が作ったサークル内からも計測されました。
 どうやら、これはイギリスの独特の地形が影響しているようなのです。つまり計測された電磁波とミステリーサークルの間には、特別な関係はなかったのです。

 そしてその他の謎についても、否定的な解釈が為されています。

 ハエがしがみついたまま死んでいたことについて
 ハエは殺虫剤によって死んだもので、サークルが出来る前からすでに死んでいた。サークルの外の作物にも、死んだハエがしがみついていたことが確認されている。

 人の足跡がないことについて
 トラクターが通る轍を使って移動した。実際に、サークルの写真を見ると、轍が横切っているものが多いことが分かる。

 これらの事実から、ミステリーサークルが人為的に作られていたことは間違いないようです。
 こちらの写真をご覧下さい。

 2006年8月に、Googleマップに出現したFirefoxのロゴです。宇宙人がこんな一企業のマークを作るとは考えられません。後に、これはGoogleとFirefoxによるキャンペーンであることが判明しています。

更にこちら

 なんと! キティちゃんではありませんか!(笑) もうここまでされたら笑うしかありませんね。


結論
 ミステリーサークルは人間のイタズラによって作られている。これはもう否定し切れません。
 初代サークルメーカーと言われるダグとデイヴィッドは、人々を驚かせてやろうというイタズラ心から、ミステリーサークルを作り始めました。その形は最初は単純な円でしたが、次第にエスカレートしていき、複雑な幾何学模様になっていきます。
 更にそれを真似て、世界中にミステリーサークル製作チームが出来ていきます。ミステリーサークルは全て人間のイタズラだったのです。

 でも、ちょっと待って下さい。ダグとデイヴィッドは、どうして麦畑に円を描こうと思ったのでしょうか?
 その発想は、一体どこからきたのでしょう?
 実はダグは、当時騒がれていたミステリーサークルのニュースを見て、このイタズラを思いついたのです。彼らがサークルを作り始める1978年以前に、すでにミステリーサークルはいくつも発見されているのです。これこそが、本物のミステリーサークルではないでしょうか?

 みなさんはどう思われますか?

 次回はミステリーサークルの最終回です。

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vol,1 ミステリーサークル

 ご存知とは思いますが、ミステリーサークルは穀物を円形状に倒して描かれた不思議な図形のことです。
 その美しい幾何学模様と、そこに秘められた様々な謎は、人々の好奇心をくすぐります。
 イギリスを始め世界各国で発見されており、英語ではクロップサークル(Crop circle)と言います。


 最初のミステリーサークルが発見されたのは1678年のこと。
 ハートフォードシャーの畑に突如姿を現したサークルは、悪魔の仕業と考えられ、『草刈デビル』と呼ばれる悪魔が穀物を楕円形に薙ぎ倒していく様が、当時の版画にも残っています。

 1980年代には謎の現象として注目され、学者や専門家により様々な物議を醸しました。

 そして1990年、7月13日の金曜日。イギリスのウィルトシャー州ピューゼー渓谷のオールト・バーンズで、これまでで最も注目を集めたと思われるミステリー・サークルが出現します。
 この日は、世界中から物理学者と気象学者が参加してオックスフォードで学術会議が開かれた日でもあり、その席で、ミステリーサークルは新種ではあるが理にかなった気象現象であると結論づけられました。
 当時のミステリーサークルは、単純な円を基準としたシンプルなものばかりだったのです。
 しかしその日現れたものは、それまでとは比べものにならないほど複雑なものだったのです。それはどう見ても自然現象では有り得ないものでした。
 いわゆるスーパー・ミステリー・サークルの登場です。




ミステリーサークルとは何なのか?

 UFOの着陸跡であるとする説、宇宙人からの何らかのメッセージであるとする説、プラズマによる自然現象であるとする説、某国の新型軍事兵器の実験によって出来たものであるとする説、様々な仮説が考えられました。

 そして、現在もっとも有力とされるのが、人間の手によるイタズラ説です。

 しかしミステリーサークルには、イタズラ説では説明出来ないような、不可解なデータもあります。

 それこそが、ミステリーサークルが時代を越えて人々の関心を集める要因となっているのです。



●サークル内の作物が、折れずに曲がっている。
 ミステリーサークルは麦畑の麦などを垂直に倒して描かれているが、根元は折れずに曲がっていた。それらはしばしば三つ編み状に織り込まれている。麦はその後も成長を続け、収穫も出来る。



●サークル内の作物から、組織の異常が確認された。
 生物物理学者のW.C.レーベングッド氏は、世界中のミステリーサークルから採取した植物の細胞の変化について研究してきた。彼は高い可能性のパラメータの範囲内で、ある種のマイクロ波エネルギーがサークルの生成過程の構成要素であることを特定した。これは、植物が電磁波を受けた可能性を示唆しており、電子レンジを用いることにより近い状態を再現出来ると言う。



●サークルが一夜にして出現した。
 前日には何も無かった場所に、翌朝、ミステリーサークルが忽然と姿を現した。夜の暗闇の中で、人間にそのような大掛かりなサークルを作ることが出来るだろうか?
 更に、それが一瞬にして現れたと言う証言もある。



●ハエが作物に付いたまま死んでいた。
 サークル内の倒れた麦に、ハエがしがみ付いたまま死んでいた。



●人の足跡がない。
 サークルの周りには、人が近付いたような足跡がなかった。



 そして、ミステリーサークルは世界各国に現れ続け、その形は年々複雑さを増していきます。
 そんな最中、1991年9月、英国の『トゥデイ』と言う新聞の一面に、驚くべき記事が掲載されます。
 それによると、全てのミステリーサークルは、ダグ・バウアーデヴィッド・コーリーというイギリス人画家二人組みが作ったと言うのです。

 しかしサークルは、イギリスを中心に何千と発見されています。それらを全て彼ら二人が作ったと言うのは信じ難い話です。
 更に、小麦には細胞レヴェルでの異常も確認されており、茎が曲がったり肥大したりしています。

 確かに数あるサークルの中には、専門家から偽物であると断定されたものもあり、これらは明らかに人の手によるもので、彼らのような偽サークルメイカーが存在することも事実でしょう。

 ただ、それで全てが説明出来るかと言えば、疑問も残ります。

 やはり、ミステリーサークルは宇宙人によって作られたものなのでしょうか?

 みなさんはどう思いますか?

 次週は、そういった残された謎について、検証していきたいと思います。

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